さるかに合戦って親のかたき打ちの話だったのですね。
意地悪な、さるを懲らしめるというストーリーぐらいしか思ってなかったのですが、意外と根が深かった。
昔話って意外と簡単に生き物が死んでしまうパターンが、多いような気がします。
この時代は、かたき打ちとか普通にあったんでしょうね。
お腹を空かせたカニのお母さんが、食べ物を探していると、おむすびを見つけました。
そこへ、ズル賢いさるが、拾った柿の種をもって現れます。
さるは、「おむすびと柿の種を交換しよう」とカニに言い寄ります。
カニのお母さんは、お腹もすいてるし断っていたのですが、「種を植えれば柿がたくさんなるしその方が絶対いい」とさるが言って無理やり交換してしまいました。
カニは、仕方なくそれでも落ち込まずに家に帰って柿の種を植えました。
「早く芽を出せ柿の種 出さぬとハサミでちょん切るぞ」と言いながら水をやると、なんと地面からニョキっと芽が出てきました。
さらに歌うと柿の芽はグングン大きくなり木になります。
さらに歌い続けると実がついたのです。
たくさんの柿の実がついたので喜んでいると、またさるがやって来ました。
「カニさんは、木に登れないから代わりに取ってあげよう」と言うなり木に登って柿の実をバクバク食べ始めました。
カニは、「自分にも柿の実を取ってくれ」とさるに頼むと、さるは、自分の食べかすやまだ熟していない青い柿をカニにぶつけます。
すると、柿をぶつけられた拍子に甲羅が割れて3匹のカニの子が、生まれるのですが、カニのお母さんはそのケガがもとで死んでしまいます。
3匹の子ガニは、悲しみながらお母さんのかたき打ちをしようと誓いました。
そこへ同じようにさるの意地悪に困っていた 栗と臼と蜂と牛の糞が集まりかたき打ちの計画を立てます。
さるのいないあいだに家に忍び込み、栗は囲炉裏の中に隠れ 蜂は、水桶の中 牛の糞は土間に隠れ 臼は屋根の上に隠れました。
何も知らないさるは、家に帰ると囲炉裏で身体を暖めようとします。
するとアツアツに焼けた栗が、さるに体当たりをしてヤケドをおわせます。
さるは大慌てでヤケドを水で冷やそうと水桶に近づくと、今度は蜂にさされます。
ビックリしたさるは、家から逃げ出そうとして今度は牛の糞に足を滑らせひっくり返ってしまいました。
最後は、屋根に隠れていた臼が、さるの上に落ち臼に潰されたさるは死んでしまうのでした。
3匹の子ガニは、無事にかたき打ちを成し遂げたのです。
なにも殺さなくてもいいような気がするのですが、昔の感覚はこんな感じだったんでしょうね・・・・
親子の絆が強く親を大切にしなさいということでしょう。
ちょっとそれますが、さるの尻から毛がなくなりカニの爪のに毛が生えるようになった話があります。
気に登り柿を独り占めするさるにカニが、「柿の実を入れるカゴは、枝にかけるといいんだけどな~」とわざと聞こえるようにつぶやくのですが、さるは信じて柿の実が入ったカゴを枝にかけます。
柿の枝は折れやすいので、カゴは落ちてしまいます。
カニはすぐにカゴを持って穴に潜り込みました。
さるが「柿をわたせ」と穴の中に入って来いと相手にしません。
怒ったさるは、穴にウンチを入れてやるとお尻を近づけると慌てたカニが、お尻をはさみました。
それ以来さるのお尻は、カニにはさまれた事で赤く毛がなくなりカニの爪には毛がついてしまったらしいです。