三年寝太郎の話とは!
干魃(かんばつ)に苦しんでいた村で3年間眠りつづけた寝太郎という男がおりました。仕事をなにもしない、でただただひたすら寝続けていた寝太郎に周りの人はあきれたり、怒ったりです。
でも、ある日突然 寝太郎が起き上がり、山に登ってとんでもなく大きな石を動かします。
なんか寝太郎って意外性があって面白いし、かっこいいです!
とんでもなく大きな石は、谷に転がっていきぶつかり続け、とうとう川の水をせきとめ、そのせき止めた水が、田んぼや畑に流れこんで、干魃がなくなり、村を救うという話でした。
干魃(かんばつ)に苦しんだ昔の農家の人が、こんな奴がいて干魃がなくなればと願いながら、面白おかしく創った昔話かと思っていたら、よく似た実話があるようですね。
現在の山口県山陽小野田市厚狭厚狭の「厚狭の寝太郎」の話です。
庄屋の息子の太郎は仕事もせずに寝続けていたので寝太郎とばかにされていた。
3年3月の間寝続けた(この場合の寝続けたというのは、働かず家でゴロゴロしていたという意味かな?)太郎が、ある日突然起きだします。
父親に、千石舟と舟いっぱいの草履をつくってくれるように、お願いします。それを持って旅に出ました。
数十日して帰ってくると、船の中いっぱい草履が、ボロボロになってました!
寝太郎は、なにを思ったか父親におおきな桶を用意してもらいます。
その桶で、ボロボロの草履をあらいはじめると、汚れた土の中からたくさんの砂金が見つかります。
そうです寝太郎は、佐渡の金山で働いている人々に新しい草履を無償で提供し、履き古して砂金のついた草履を回収したのです。すごい現実味のある話で、松下幸之助などもよくにたことをしていたような気が・・・損して得とれみたいな。めっちゃかしこいです。
その砂金を資金にして堰を造り、水路を整備して田んぼを開墾して村の百姓に分け与えたそうです。
寝太郎のモデルになった人物は、平賀清恒と言われています。
諸事情があり、厚狭に落ち延びて農作を行っていたところ、水不足に悩まされている農民に相談されたようです。
3年3ヶ月の長い間考えに考えた結果、佐渡の金山に行き金山で働いていた人々とわらじを交換し、わらじについていた砂金で得たお金で、厚狭川の灌漑工事行い農民を救った。
名前を明かせない事情などがあり「寝太郎さま」と呼ばれて今でも語り継がれていて厚狭地区を流れる厚狭川には、寝太郎が整備した堰があり「寝太郎堰」と呼ばれているそうです。
〒757-0001 山口県山陽小野田市大字厚狭
また厚狭駅前には寝太郎の銅像も建っています。
毎年4月29日は「寝太郎祭り」があります。興味のある方は、堰や周辺の水路をみてきて下さい。