なんという幸せな昔話なんでしょう!仙人のおしえ

昔 ある所に目の見えないおっかさんを持つ吾一という親孝行な息子がいました。
吾一は毎日毎日おっかさんの目が治るように神様にお祈りしてました。すると願いが、届いたのかある晩のこと夢枕に神様があらわれます。
「おっかさんの目を治すのには、山の仙人の所へ行って、たのんでみなさい。」とお告げをくだします。
私の夢枕にも現れて欲しいもんです!
でも実際に夢でみても行動しないとダメなんですよね~

翌朝、吾一は早速、山の仙人のもとをめざして家を出ていく。
吾一が歩いて行くと長者屋敷で呼び止められて、仙人に会いに行くというと「ここ3年ほど病で寝込んでいる娘の病気を治すには、どうしたらよいか」聞いて欲しいとたのまれます。
次は、お百姓さんから「家の裏手に3本あるミカンの木が、全然実をつけない」どうしたら良いか、これまた仙人に聞いて欲しいとたのまれます。

吾一は二つとも快く引き受けます!
さらに急な坂道を登っていく。ところが目の前に、とうてい登れそうにない断崖絶壁が立ちはだかる。
すると崖の穴から大蛇が出てきて、「何処へ行くっ」と聞かれたので震えながら仙人に会いに行くというと「わしは海に千年、山に千年、川で千年修行したが、いまだに天に昇れない、どうしたらよいか聞いて欲しい」とたのまれます。
吾一が引き受けると大蛇が、頭の上に吾一を乗せて崖の上まで運んでくれた。
今も昔も、それぞれいろんな悩みを、抱えているもんですね!

とうとう山のてっぺんの仙人の家にたどり着いた。吾一は尋ねたい事があると、仙人に言うと「今日は3つしかきくことができない」と言われる。
吾一の尋ねたいことは、4つある。(おっかさんの目、長者の娘の病、お百姓さんのミカンの木のこと、大蛇の天に昇ること)吾一は悩んだすえにおっかさんのことは、また今度聞くことにしようと、他人の願いを優先します。
この考えが幸せになれるんでしょうね!
仙人にお礼を言うと、帰っていきます。すると崖でまっていた大蛇に「淵の中の金を取れば天に昇れる」仙人の言葉を伝えると口から金の玉をだした。金の玉は、黒雲を呼び、大蛇は国運に包まれると、龍に姿を変えて天に昇っていった。
金の玉はお礼として貰った。

百姓屋まで戻ってきた吾一は、「ミカンの木に実が、ならないのは、根本に金気の物が埋まっているため」 とつたえます。
試しに根本を掘ってみると、なんと小判が入ったつぼが、3つも出て来た。お百姓さん、たいそう喜んで小判の入ったつぼを1つ吾一にプレゼントします。

最後、長者には娘の病気は、「娘が初めて見た若者を婿にすれば治る」と伝える。その時ふすまが開いて病に伏せている娘を見た。そしてあまりの美しさに飲んでいたお茶をこぼしてしまう。それを見た娘が笑ったのですが、この3年間笑ったことが無かった娘が笑ったと長者が喜んで吾一をお婿さんに決めてしまいます。

吾一は家に帰りおっかさんに一部始終を話し金の玉をさわらせてあげた。するとなんとおっかさんの目が見える様になったのでした。
それから、長者の娘と夫婦になり、おっかさんと3人で楽しく幸せに暮らしたということです。

徳島県の民話だそうですが、これって引き寄せの法則とか、THEシークレットとかににてませんか?
いつの時代も人に親切にすると自分も幸せになれるということです!

 

-昔話